フィンランドの学力は、以前はアメリカと同じだったそう。
それがいつしかアメリカをぐんぐんと追い越し、世界で一番の学力をもつ国にまで登り詰めたフィンランド。
この動画は、そんなフィンランドの学力の秘密を探ろうと、アメリカ人が学校を尋ねたところから始まります。
授業時間と宿題を減らして・全国統一テストの廃止。
だけど、学力は世界一。
なぜ!?
という気持ちで動画に釘づけてみてしまいました。
そこで見えたのは、
幸せになるための教育。
わずか10分間の動画です。ぜひご覧いただいて一緒に子供の教育の在り方を考えていけたらと思います。
この動画でみえた、フィンランドの先生達が描く教育のゴールとは
動画で先生方はこんなことを口々に言っています。
「宿題という概念が時代遅れだと思うから・・・廃止すれば子供たちは放課後もっといろんなことができる。友達と遊んだり、家族と過ごしたり、スポーツや音楽や読書を楽しんだり」
「子供らしく日々を楽しまないと」
「学校って幸せになる場所をみつけるところじゃない?」
「学校以外の場所にも、人生は山ほどある。」
フィンランドの先生方は、授業の時間以外も子供たちにとっては大きな学びの場と捉えています。
また、彼らは子供に勉強を教えテストでいい点をとることが教育だとは考えていないのです。
「いい点をとる訓練は教育ではない」と断言までしています。
では先生として教育の目指すところは何なのか。
それは、子供たちが主体となって考え、幸せに生きる力を持つということなのだと私はこの動画をみて感じました。
ここに登場する数学の先生ですら、受験に役立つための数学を教えたいでもなく、テストの点数を伸ばしてあげたいでもない、
「子供たちが幸せに生きる方法を教えたい」と言っているのです。
とてもシンプルで本質をついた教育理念です。
学校で勉強する理由はなんですか?
そう日本の先生に聞いたら、おそらく「いい高校に入って大学にも合格して、ちゃんと就職するためだよ」と返ってくると思います。
「あなたが幸せに生きる方法を学ぶためだよ」とは言わないでしょう。
日本の教育現場では、子どもたちをテストの成績で評価し、いい高校・大学に入って就職することが最終的なゴールという風潮があります。
そこには親たちの願いも反映されているのでしょう。
それゆえ、現代の子どもたちは高学年にもなると6時間目まで授業をこなし、放課後は塾通い、膨大な宿題と大忙しです。
私は以前教育関係の仕事をしていたのですが、子どもによっては平日の放課後がすべてそういった時間に費やされている場合もありました。
その学習に注ぐ時間の中で「幸せに生きるための方法」を見つけ出すことができるのだろうか。
むしろそこを蔑ろにしてるのではないかと・・思わずにはいられませんでした。
もちろん、すべての子供とはいいませんが。
学習時間を減らすことで得られる、学力向上5つの効果
フィンランドでは、脳を使って考える力を引き出す教育を授業では行い、前述でも述べたように子どもたちの学習以外の時間も大切に考えています。
授業時間や宿題を減らし、放課後の時間をも大切な学びの場と捉える教育が、なぜ学力向上にむすびついているのだろう。
そこには5つの効果がみえてきました。
- 自分のやりたいことに時間を使い、興味関心と向き合うことで集中力が身に付く。
- 勉強と自由時間の切り替えがしっかりできる。頭をリフレッシュすることで、勉強へのモチベーションが保てる。
- 親や先生の言いなりではなく、自分の生活を自分でデザインすることで、自己管理が上手くなる。
- 子供の頃から、何かに縛らず自身の生き方を尊重されて育つため、何事にも自信をもって取り組める。
- 自由な時間に読書をする子供が多く、様々なジャンルの知識や読解力が身につく。
⑤の読書については、読書を愛する文化が根付いており図書館利用率が世界一ともいわれています。
以前「生きる力」について書かれた本を読みました。
この筆者は、フロー体験の経験をたくさん積ませてあげることが、「生きる力」をもった大人にするために重要だとおっしゃっています。
※フロー体験とは→時間を忘れるほど集中する体験をいいます。(子どもが砂場で夢中でなにかを作り続けている時など夢中に取り組む経験のことを指します)
フィンランドの教育と非常に重なる部分が多く書かれています。
子供が幸せな未来を生きるために、親が今できること
「なぜ学力が世界一なのか」ということを知りたくて見た動画ですが、見終わったときには学力以上に、子どもがこの先も幸せに生きていくために、親として何ができるだろう・・・と考えさせられてしまいました。
その結果
子どもが今を幸せに生きるためにできる最大限のサポートをしようというところに行き着きました。
それは「こうなってほしいから、今は●●を頑張ってほしい」という親の願いや期待をのせたサポートではなく、
シンプルに今この時間を子どもは幸せに生きているかを基準に物事を考えていきたいということです。
ここでいう幸せとは、親が押し付けたり誘導して与えることではなく、
子どもがやりたいことに気持ちを注ぎ、子どもが主体となって得られる幸せを指しています。
その経験が、やがて大人になった時に、自分で考え自ら幸せを掴みとれる力になるのだろうと思いました。
フィンランド、行ってみたいな。
むしろこういう教育を日本でも受けれる環境にしたいと思いました。
フィンランドの教育についての本はこちらも参考になりました!