先日、自然派医師である本間真二郎先生の「子どもの食と病気」講演会へ行ってきました。
育児雑誌のクーヨンに毎回登場される本間先生の記事を読んで、暮らし方や体への向き合い方に共感・刺激を受ける部分も多くいつも興味深く読ませて頂いていたので、今回のこの講演会を楽しみにしていました!
私、地方都市に住んでいるのですが、200人~の方が聞きにきていました。
これにはびっくり!
自然派の食事、健康について、関心を持つ人が増えてきているのかな。
中には旦那さんを引き連れて家族総出で聞きに来ている方もちらほら。
私は、一人で聞きに行ったのだけど、意識改革のためにも旦那もつれていけばよかったなぁ~とちょっと後悔。
今度、こういう機会があったときは連れて行こう!!
では、さっそく!
講演会で学んだことをここでアウトプットしていきますよ~。
自然派医師、本間真二郎先生。
今回の講演会の講師である本間真二郎先生。
薬に頼りっきりにならず、それ以上に食やライフスタイルを改善するところから健康な体づくりを提言している自然派の医師として活動されている方です。
もともとはアメリカでワクチンやウィルスの研究を行い、その後札幌医科大学新生児集中治療室の室長を務めていたそうです。
その後、栃木の那須でご自身の診療所を開いており、講演会や執筆活動もされています。
現在は2児の父であり、自然農による自給自足を行い、調味料も手作りして自然に沿った暮らしをしているそうです。
もともと西洋医学どっぷりな先生で、自然のしの字も考えたことのなかったとご自身で語られていましたが、様々な経験をされてきて自然派の医師としての考えに至ったそうです。
誌面で見ていた本間先生のイメージはおっとり柔らかい印象でしたが、実際お会いしてみると、思った以上にマシンガントークでぎゅっと詰め込んだトークをしてくださる方。
限られた時間で、伝えたいことをとことん伝えたい!という思いがガシガシ伝わってきて、熱い思いをもっている方なんだなぁと思いました。
子連れの家族も会場には多くきていて、先生のお話中にも子どもが泣いたりはしゃいだりとにぎやかな声が聞こえてきましたが、先生は全く気にされることなく和やかにお話を進めてくださるので、子連れの方も参加しやすいよい雰囲気でしたよ^^。
本間先生の著書です。すっごく分かりやすく書かれていて、日々の暮らしに寄り添った内容。いつも手に届く場所に置いてある暮らしのバイブルです。
「子どもの食と病気」本間先生より。学んだことイロイロ
ここからは、学んだことをつらつらとアウトプットしていきます。
ちなみに・・本間先生は講演会の内容・配布物はどんどんシェアしてほしいという考えだと講演会冒頭でもおっしゃっていたので、私も気兼ねなくシェアさせて頂きたいと思います。
大前提として。日本の伝統食の大切さ
やはり日本人が食べるべき食の基本は「日本の伝統食」。その伝統食とは、昔の人が実際に食べていたように添加物などを使っていない自然食を言っています。
昔の人は、玄米に味噌汁、漬物、梅干しなど・・・
現代の食生活と比べたら究極にシンプル。
だけど、それらからしっかり栄養を補給しエネルギーとして蓄え、1日農作業をして、重い荷物を運び、火を炊いて料理やお風呂を沸かすということを毎日毎日繰り返し行っていました。
車もなければ、冷暖房もない。便利な炊飯器もガスコンロもなにもない中で、すべて自らの足と手を使って生活を送っていたのです。
その生活を1日やっただけで、現代の人ならばヘトヘトになってしまいう・・・。
私は確実に疲労困憊です。
それでも、昔の人は当たり前の暮らしとしてこなしていたんですよね。
改めてほんとにすごいパワーだなぁと思います。
シンプルな食事だけど、ビタミン・ミネラル・葉酸の栄養を含む玄米と、発酵食である味噌汁と漬物。体に必要なミネラルを多く含む梅干し。
わずかな食事から、まるで計算されたかにように必要な栄養素をしっかりとってたくましい体を作っていたと思うと、昔の人の生きる知恵はすごいなぁと思います。
「まごはやさしい」を食卓に
ま(まめ)
ご(ごま)
は=わ(わかめ・海藻)
や(やさい)
さ(さかな)
し(しいたけ・きのこ類)
い(いも)
これらを含んだ食が、日本本来の食であり大切だと本間先生はいいます。
これらを一日で食べるとなると、大変だし何作ろう・・と毎回悩みそうですが、本間先生いわく1週間でこれらをすべて食べれればいいそうです。
それなら、実践できそうですよね!
すべて、昔から食べられてきた食物ばかり。
シンプルにシンプルに・・。
素材を味わう、命をいただく。
そんな食卓の在り方を考えさせられました。
また、現代の病気の原因は「食べすぎ」にある、ともおっしゃっていました。
うんうん。たしかに。
好きなものを好きなだけ食べていれば、その分添加物もおのずと多くとることになるだろうし、食べすぎは栄養を摂る以上に体に負担をかけてしまうということもあります。
よく噛んで食べ、腹八分目で抑える、ということを意識して食べる習慣も大切だとお話しされていました。
腸内細菌の状態がとにかく重要
これが本間先生が指導する病気にならない体を作るための核となる部分だと思います。
腸内細菌が元気であれば、それほど多くの食は必要ないといいます。
そんな腸内細菌を元気にするために食べたいのが昔ながらの発酵食!
味噌・醤油・ぬか漬け・納豆・甘酒・・・これらは腸内細菌を改善してくれるための心強い味方となってくれる食材であり、積極的に摂りとるべき食品とおっしゃっていました。
写真:子どもの食と病気講演会資料より
現代人では、腸内細菌が乱れている人がとても多いそうです。
その乱れている状態で、食べ物による健康法を行っても、効果があらわれなかったり、逆に体の負担になることもあるということで。
そんなときは、
なにはともあれ、まずは腸内細菌を整えて、腸の環境をよい状態にする!
そうすることで、適切に体に栄養が吸収されて本来の効果を発揮するそうです。
そのためにも発酵食は毎日の食事に取り入れよう!
砂糖は、できるだけ(できる限り)控える。
本間先生、砂糖がいかに体によくないか・・この講演会で切々とお話して下さいました。
本間先生から配られた「なるべく控える食べ物」というプリントの、堂々第一が白砂糖、と書かれています。
写真:子どもの食と病気講演会資料より
余計な手書きメモが入っていてすみません(汗
でも、よほど良くないものなのでしょう。
でも、和食にも砂糖を使うし、スーパーに行けば砂糖なしのものを探すのが大変なほど、現代の日本で砂糖は当たり前に必要な存在として位置づけられていますね。
甘いものを毎日欠かせない!というママさんや子どもたちも多いと思います。
私も、つい最近までは甘いの大好き、砂糖依存症でしたから。
私は、以前「あまくない砂糖の話」という映画をみて砂糖の中毒性を知りました。
結構(かなり)衝撃的でした。ここまで砂糖が人の体と心に影響を及ぼしていたとは・・・。
砂糖がなぜ・どのように体によくないか、について以前まとめていたのでこちらもどうぞ。
https://fuuuko.com/nosuger_child-care
また、本間先生が講演会で教えて下さったお話をひとつご紹介します。
1980年 アメリカ バージニア州にて
ある少年院での報告
入所中の少年たちをA、Bの2つのグループに分けて17か月間以下の食事を与え続けた。
Aグループ 砂糖を大幅に減量した食事
Bグループ 普通食
【結果】
Aグループでは、Bグループに比べて反社会的行動が46%減少
暴行 82%減少
窃盗 77%減少
命令違反 55%減少
砂糖を減らした食事を続けただけで、半分近くも反社会的行動が減ったという事実。
イギリスの精神科専門医ジョン・ワトキンス博士は「この世から砂糖がなくなれば精神と名のつく病気はすべてなくなる」と断言しているそうです。
砂糖がどんなものなのか、子育て世代でもっと学ぶ機会を増やし、上手に付き合っていくべきものなんだと改めて考えさせられます。
砂糖を摂る
↓
血糖値が急上昇
↓
血糖値を下げるためインスリン分泌
↓
血糖値が下がる(低血糖状態になる)
↓
今度は、血糖値を上げるホルモンであるアドレナリン・ノルアドレナリンが分泌される
この2つのホルモン分泌が心に影響を及ぼしています。それぞれこんな作用があります。
アドレナリン:イライラや攻撃性・怒り
ノルアドレナリン:不安やうつ、恐怖感
本間先生からの資料ものせておきますね。砂糖の害がたんまり書かれていました。
写真:子どもの食と病気講演会資料より
もう、これって体のあらゆることへ悪影響があるということですよね。
私もついこの間まで甘い物大好きな砂糖中毒症だったので、これらの症状が当てはまるものも多々ありました。
病気になり入院することでしばらく砂糖から離れ、すぐに改善したのは「頭痛」です。
週に1回は重い頭痛に悩まされて、その都度カロナールを飲んでいましたが、最近は頭痛になるのはたまに生理前くらいで、頭痛の回数が激変。体がかなり楽になりました。
砂糖を完全に除外することは、今の生活上なかなか難しいことです。
甘いものはやっぱりおいしいですし、子どもたちも喜びますから。
市販の甘いものや外食を食べるときは美味しく頂く!ために、せめておうちで作るご飯には、砂糖は使わないようにしています。
お菓子作りにも砂糖は基本的に使いません。
そうやって、砂糖との付き合いをコントロール。バランスを考えてうまく付き合うことは、とっても大切だと思います。
コレステロールは悪者ではない!
健康診断でコレステロールが高いと、脂っこいものや卵とりすぎ?と心配になる人も多いのでは?
実際私は、コレステロールは高いと体の負担になり、低いほうがいいものだと思っていました。
しかし、この講演会でその考えは覆されました。
なんと日本人で、コレステロール値がある程度高いほうが、心疾患やがん、脳卒中や心筋梗塞になりにくいという結果がでているそうです。
なかでも総コレステロール値が240~259の間が一番死亡率が低いとの結果に。
写真:子どもの食と病気講演会資料より
ある程度の高さとしており、高すぎてもよくないのですが、なによりもコレステロール値が低い人が一番死亡率が高くなっている・・・。
私は自宅に帰宅後、健康診断の紙をとりだし自分の総コレステロール値を即チェックしてしまいましたよ。
220だったので、ひとまず?なぜだか安心した気持ちになりました。(もちろん、これだけが絶対的な健康の指標ではありませんが)
低い人は、ある一定の食材を食べていなかったり、栄養障害により低くなっている場合が多いそうで、食生活を見直すと良いそうです。
そもそも、嫌われ者とされているコレステロール。
実は、体内でホルモンを生成したり、胆汁酸となって脂肪や脂溶性ビタミンの消化・吸収の役割を担っていて、体の機能をうまく働かせるための役割がちゃんとある、決して悪者なんかではないんですね。
ある程度高くても気にせずドンと構えていい!と思うと、なんだかパパのコレステロール値も安心してみれそうです^^。
日本の牛乳はホルモンたっぷり。の事実
牛乳については、よいという本もあれば、悪いと言っている本もあり・・実際のところどうなの??!!と判断に迷う部分でもありました。
けれど、お兄まるがアトピーで牛乳アレルギーも若干あったので普段は家においてはいませんが、私はコーヒーを牛乳で割ったカフェオレが大好きで。たまに買うこともしばしば。
実際のところ牛乳はいいのか悪いのか?
本間先生が詳しくスライドを多めに使って説明してくださいました。
結論、牛乳は飲まないにこしたことはない。 と私の中で腑に落ちました。
日本で飼育している搾乳用の牛のほとんどが、ホルスタインという授乳中も搾乳できるように改良された牛だそうです。
(初耳!!)
人間もそうですが、妊娠すると授乳は控えますよね。けれど、日本において牛乳は学校給食で毎日飲まれ、家庭でも欠かさずに常備している家庭も多く消費量が半端ないです。
365日安定して牛乳を提供するために、授乳中も搾乳できる牛を改良されたそうです。
授乳中のミルクには、牛の女性ホルモンが大量に含まれています。
また、妊娠の有無にかかわらず常に含まれているホルモンで、IGF-1という成長ホルモンがあります。
つまり、牛乳には
- 女性ホルモン
- IGF-1(成長ホルモン)
この2つのホルモンが含まれていることになります。(女性ホルモンは妊娠中の牛から搾乳された牛乳に限りますが)
そして、この2つのホルモンが問題だと先生は言います。
では、なにが問題なのか?
これらのホルモンが乳がんや卵巣がん、前立腺がんなどのがんのリスクファクターになっているという報告があるそうためです。
写真:子どもの食と病気講演会資料より
上の図は、ちょいと見えづらいですが、乳腺腫瘍の発生率と牛乳の投与期間の関係を図で表したものです。牛乳の投与期間が長いほど、乳腺腫瘍の発生率はそのほかの人工乳や水と比べてトップで高くなっているのがわかります。
ホルモンは高温滅菌でも分解されないため、多くのホルモンが牛乳内に含まれているそうです。
ホルモンは、私たちの体内で細胞内に刺激を与えますが、過剰に外部からホルモンを摂ることで、異常な細胞の増殖へつながり結果がん化すると考えられているそうです。
本来、ホルモンは体内でつくられるもので、その繊細で緻密に作られるホルモンによって私たち体の細胞の成長・働きをうまく機能させる働きがあります。
そんな中、わざわざ牛乳を飲むことで牛のホルモンを大量摂取している・・・結果、体内に入ったホルモンはなんらかな影響を及ぼすと考えてもおかしくないことです。
牛乳は、あくまで牛の赤ちゃんにとって必要な飲み物であり、人間の飲み物ではない。
牛の赤ちゃんは1日1キロ体重を増やして成長するそうで、そのために必要な栄養と成長ホルモンが含まれたいわば牛の赤ちゃん専用の栄養ドリンクなんですよね。
人間の母乳にだって、離乳食前の赤ちゃんがそれだけ飲めばスクスク成長する分だけの栄養は含まれていますし。
とっても繊細な飲み物だと思います。
うん、やっぱり牛乳はやめます。
幸い、お兄まるが通っている幼稚園では、玄米と無農薬野菜中心の給食で牛乳・乳製品はとりません。
食に対する考えが同じで助かりました。
本間先生の講演会で考えさせられた「自然に沿う」食と暮らし
自然に沿って暮らすことで、余計な添加物をとることもなく、大量生産・安さ重視で作られていない昔からの製法で作られた食にこそ、栄養がつまっていて、なおかつ安全です。
そんな暮らしは、動物も自然もつながっていて、人だけでなく、動物も環境もみんなハッピーになるという図式。
そんな考え方に私はとても共感しました。
利益や人間ばかりを優先して食や環境を作っていくと、結局ほかの部分に大きな負担がかかり、めぐりめぐって再び私たちのもとへしっぺ返しがやってくる。
海洋にあふれたプラスティックの問題も、地球温暖化に伴う異常な暑さも、結局は人間が生み出したもの。
目先のことばかりを考えて行動してきた結果、その影響は人のもとへ跳ね返ってきています。
家族の健康も大切にしたいし、同時に子どもたちの未来にある地球も美しいものを残したい。
ひとりひとりができることって、とっても微力だけれど。
自然に沿う暮らし方とは、人や環境にやさしく、よい循環サイクルを生み出す暮らしだと感じました。
私は、この目に映るモノ・食などに対する欲に溢れる現代の中で、
家族の健康を守り、未来の地球も守りたい、と改めて強く思いました。
子どもたちのためにも。
また、こんな講演会などがあればぜひ参加していきたい。
とっても良い学びの場となりました~っ。
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